第0008回 (2004/09/10)
| |
|
件名:(8)矯正専門医は何がダメ? (富山県在住)
| |
|
最初は右側の歯が痛くなって歯科へ行ったのですが、再発を繰り返すので、 それは顎がズレているのが原因で、ズレた原因は歯並びだから・・ということで矯正治療になりました。 1年が経ちましたが、(痛みはとれましたが) まったく咬んできません。 矯正専門医院の治療と、先生の矯正治療はどう違うのでしょうか? 富山県在住 =返信= 一言で言うと、歯の治療でアゴの位置を治す、と、アゴを治した位置へ歯を治療する、という全くの逆です。 矯正治療以外も同じです。 まず事実として、すべての患者さんにおいて、 歯をさわらなくても (矯正の場合は歯並びがそのままでも)、たとえば足首神経を刺激すると即座に、 アゴは右前から左奥へ変化します。 ということは、歯並びが悪いからアゴがズレたという順番は逆なのです。 矯正専門医だけでなく、現在の歯科の考え方は、アゴの位置が改善するような方向へ咬み合せを作って(あるいはスプリントリハビリをして)、アゴを安定させるというものです。 実際に治療前に比べ、歯並びだけでなく上顎に対してのアゴの位置も良くなる場合が多いのですが、 ここで歯科界の勘違いが起きています。 (≪参考≫上顎に対して・・と、顔=頭蓋全体に対して・・は、上顎が頭蓋骨に対して右ズレしていたら、ズレた位置での良化です) 問題は、その状態を長期間キープしてはいないのです。 通常の矯正は終了後、全ての患者さんが、右へのアゴ運動に合せて歯のスリ減リが続いています。 治療後もアゴが行きたい方向を、歯が止めるべく自分の身を削りながら耐えているという事です。 もっと大きい&判りやすい右への悪化は、「インプラント後・矯正後も同じ?」に写真をまとめています。 ○○さんの場合も、顎がズレた原因が歯並びなのではなく、 10代にアゴが右へズレてきていたのに対して、歯並びは咬む為にズレたのであり、その後も右への引っ張られが続いているから右側の歯が高さを攻められ痛くなったのです。 現在なかなか咬んでこないのも、アゴが行きたい気道位置に対して矯正装置による歯の移動が追いつかないからです。 ( 歯科雑誌ですが、デンタルダイヤモンド誌 '02.12月号に同様の症例を執筆しています ) なんとか咬ませてから終了すると思いますが、 残念ながら、将来また右側が負担を受ける要因は消えていないと現状が示しています。 三ア公晴 |